会社員のエンジニアがフリーランスとして副業(複業)はできるの?

企業に所属し、会社員としてエンジニアをしている人で、副業やパラレルワーク(複業)に興味がある人はいるでしょう。

エンジニアは、クライアントとの条件さえ合致すれば、在宅やフリーランスでも働くことは可能です。

しかし、「既に会社員をしているのに、更にパラレルワーク(複業)や副業をしても良いのか?」と迷ってしまう人も少なくありません。

今回はそんなあなたのために、会社員として働きつつ、パラレルワーク(複業)や副業でエンジニアをする方法について解説します。

新しい働き方に興味を持っているあなたは、是非チェックしてみてください。

こーへい
会社員とフリーランスって、別の働き方と思えるかもしれませんが、実は両立できるんですよ。
当記事の内容はこちら
  • 会社員がフリーランスで仕事することは、法律上では可能。ただし就労規則や雇用契約上に違反しない場合に限る
  • 会社員エンジニアがパラレルワーク(複業)や副業をすることで、収入アップやスキルアップ、独立や起業の準備など、さまざまなメリットが期待できる
  • 会社員がフリーランスとして活動する際は、確定申告やスケジュール管理などに注意する。思わぬトラブルに発展しないよう、下調べと対策をするべき

会社員がフリーランスで仕事をしても良いのか?

一般企業所属の会社員であれば、フリーランスでパラレルワーク(複業)や副業をすることは禁止されていません。

たとえ社外で仕事をしたとしても、法律に抵触することは基本的には無いのです。

近年は働き方か多様化していることもあり、平日はフルタイムで会社員エンジニアをしつつ、終業後や休日に、フリーランスとして案件を受注しているエンジニアも少なくありません。

しかし、企業によっては社員のパラレルワーク(複業)や副業を禁止しているところもあります。

就労規則」や「雇用契約書」において、会社以外の仕事に制限を設けているケースは少なくないのです。

この場合、以下のような理由で制限されていることが多くなっています。

  • 所属先の企業の重要情報が漏えいしてしまう危険性がある
  • 所属先の仕事に支障が出る可能性がある(社員の負担軽減のため)
  • 競合企業の手助けになってしまう  など

実際のところ、リクルートキャリアの2017年の調査では、「兼業・副業を容認・推奨している企業」は全体のわずか22.9%。

残りの77.2%は、「兼業・副業を禁止している」という結果が出ています。

(出典:リクルートキャリアhttps://www.recruitcareer.co.jp/news/20170214.pdf

会社員エンジニアがパラレルワーク(複業)や副業にチャレンジしたい場合は、所属企業の就労規則や、自身の雇用契約書を確認するべきでしょう。

万が一フリーランスとしての活動が明るみになった場合でも、自身の雇用に不利になってしまわないように、下調べをしておいてください。

会社員エンジニアがフリーランス活動をするメリット

会社員のエンジニアが、フリーランスでパラレルワーク(複業)や副業をすることには、どのようなメリットが期待できるのでしょうか?

代表的なものをいくつか紹介していきましょう。

収入アップ

退勤後や休日などの空き時間を利用して、収入アップを目指すことができます。

会社員となると、給与アップは簡単にいかないことも多いでしょう。昇給のタイミングもある程度決まっていますし、役職や仕事内容によって限界もあり得ます。

手っ取り早く収入を増やしたい人はもちろん、一時的に収入を増やしたい人にもメリットが見込めるのです。

スキルアップ

会社の就労時間以外にも、エンジニアとしてパラレルワーク(複業)や副業をおこなうことで、スキルアップを目指すことも可能です。

まず受注した案件をこなすために、これまで培った知識やスキルを活かすことで、経験値を増やすことができるでしょう。

加えて、これまでチャレンジしたことがない分野の場合は、新しい知識やスキルを得られます。ここで培ったスキルを会社の業務で活かせれば、引いてはキャリアアップに繋げることも可能でしょう。

独立や起業の準備

ゆくゆくはフリーランスとして完全に独立したいと思っている人や、自分で会社を立ち上げたいと思っている人もいるでしょう。

そういった人には、会社外のパラレルワーク(複業)や副業をすることは、独立や起業の準備にも向いているのです。

エンジニアとしてのノウハウの蓄積はもちろん、経理や経営に関する経験もできますし、クライアントをはじめとしたビジネス関係の土壌づくりにも役立つでしょう。

実際、フリーランスや起業を目指している会社員は、まずは副業からスタートして、軌道に乗ったタイミングで退職するというケースが非常に多くなっています。

会社員エンジニアがフリーランスの仕事を見つける方法

会社員でエンジニアとして活躍している人は、フリーランスとしてもエンジニアで活動するのがおすすめです。

エンジニアは場所や時間を選ばずに働きやすいため、パラレルワーク(複業)や副業にも選ばれやすいからです。

そこで今回は、会社員エンジニアがフリーランスの仕事を見つける方法をいくつか紹介します。

クラウドソーシング

「クラウドワークス」や「ランサーズ」など、近年はパラレルワーク(複業)や副業向きのクラウドソーシングサービスが多数登場しています。

オンライン上のサービスに会員登録すれば、好きなタイミングに案件を探し、応募から採用まで一貫してサイト上でおこなうことができます。

案件受注に際しては、規定の手数料が報酬から引かれるのが一般的ですが、登録や応募は基本0円でできるため、誰でも気軽に始めやすい方法だと言えるでしょう。

クラウドソーシングを利用するメリットとしては、ほとんどの案件が業務委託で発注されているため、フリーランスとして活動しやすいという点が挙げられるでしょう。

完全在宅で働きやすく、納品日さえ守れば就労時間も規定もないため、会社員と両立しやすいという魅力もあります。

案件によっては高額報酬が設定されているため、まとまった収入を得ることも可能です。

単発から継続まで、さまざまなタイプの案件があるため、上手く選べばかなり自由に働きやすいでしょう。

一方で、クラウドソーシングにもいくつかデメリットがあります。

まず、クライアントによって条件や報酬に幅があることです。難易度の高い案件を、かなりの低額で発注しているクライアントもいます。

発注不備が多く、あなたに責任のないリテイクが何度もきてしまったり、ITリテラシーの低さからスケジューリングが大幅に失敗してしまうトラブルも少なくあのません。

また、前述したように案件の受注には一定の手数料が発生することです。そもそもの単価が低い案件を受注してしまうと、手数料が差し引かれて、手元に入る金額はごく僅かになってしまうケースもあり得ます。

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知人の紹介

フリーランスにとって、人脈は非常に重要なツールです。

たとえ会社員のパラレルワーク(複業)や副業であっても、これは変わりません。

知人に紹介してもらった仕事は、クライアントに対する信頼度が高くなりやすいので、安心して働きやすいというメリットがあります。

知り合いである分、案件に対する融通が利きやすいため、気楽な気持ちで働けるという人もいるでしょう。

ただし、知り合いの紹介だからこそ、デメリットもあり得ます。

所謂「知り合い価格」ということで、思わぬ低価格が突きつけられてしまうことは珍しくありません。

紹介という手前、納期や仕様などと合わせて、厳格な交渉がしにくくなってしまうケースもあるでしょう。

また、知り合いだからということで、ついなあなあで話を進めてしまい、契約関連のトラブルに発展してしまうこともあります。

たとえ知り合いの紹介だとしても、契約関係の手続きや約束事は、本格的な受注前にきちんと取り決めておくべきでしょう。

人材エージェント

パラレルワーク(複業)や副業に対応した人材エージェントに仕事を斡旋してもらうという方法もあります。

エンジニアやプログラマーなど、IT関連は特に人材エージェントの数が多いため、自分と相性が良いサービスを見つけやすいでしょう。

人材エージェントの多くは、登録料や紹介料は0円となっています。

運営元ごとに利益の出し方は異なっており、クライアント側から一定の手数料を徴収している場合もあれば、本格的に契約が決まったら、報酬から一定額の引き落としをしていることもあります。

無料で面談やキャリア相談をおこなっているエージェントが多いため、初めてパラレルワーク(複業)や副業をする人でも、気軽に説明を聞くところから始められるでしょう。

このように、人材エージェントは間にプロの仲介スタッフを挟む分、メリットがたくさん挙げられます。

案件の単価も高い傾向にありますし、募集要項も詳しくまとまっているため、応募前に細かい部分まで仕様を確認しやすいです。

専任のコンサルタントが在籍しているサービスも多く、あなたの理想に合わせた案件を探したり、ポートフォリオ作りや面接練習などをおこなってくれる場合もあります。

とにかく案件獲得に向けてのサポートを徹底してくれるので、フリーランス活動が不安な人の支えになってくれるでしょう。

ただし、人材エージェントにもいくつかデメリットはあります。

まず、ある程度のスキルや実績がある人以外は、案件取得が難しくなりやすいという点です。

フリーランスとして仕事を受注するのであれば、未経験よりも、経験の厚い即戦力のエンジニアが求められる傾向にあるからです。

また、サービス選びを慎重におこなわなければいけません。取り扱い案件の数やジャンル、クライアントの傾向などが、エージェントごとに大きく異なっているためです。

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会社員エンジニアがフリーランスで活動する注意点

会社員でエンジニアとして働いている人が、フリーランスで活動する際には、いくつか注意しておきたいポイントがあります。

思わぬトラブルに巻き込まれないようにするためにも、事前に注意点を確認し、取るべき対策も学んでおくと良いでしょう。

就労規則や雇用契約の確認

記事の冒頭でも説明した通り、会社ごとの就労規則や雇用契約によっては、パラレルワーク(複業)や副業が禁止されているケースがあります。

このルールを破ってフリーランスとして活動してしまうと、減給や免職などのトラブルに発展してしまう危険性があります。

過去には裁判にまで発展した例もあるため、前もって会社の規約を徹底的に確認しておいてください。

確定申告

フリーランスとしての年間所得が38万円を超えるようになったら、「確定申告」をおこなう義務が生じます。

正確な所得を申請し、適切な税金を支払ったり、控除を受けたりするためです。

この確定申告を怠っておくと、後々未申告が発覚した際、に、「脱税」とみにされてしまいます。

脱税にはさまざまなペナルティがあるため、必ず所定の時期に申告をおこなうようにしましょう。

スケジュール

会社員として働きながら、パラレルワーク(複業)や副業をすることは、単純に労働時間や量が増えるということです。

案件ごとに納期もありますし、会社によっては残業や繁忙期に悩まされることもあるでしょう。

そのため、フリーランス活動を始めたら、スケジュール管理に気を配るようにしてください。

受注する案件のスケジュールには余裕を持って取り組み、予想外のトラブルが発生した際にも、無理なく対応できるように進めていきましょう。

会社の業務との両立はもちろん、ワークライフバランスを保ち、心身ともに健康で働くためにも欠かせない要素と言えるはずです。

まとめ

今回の記事では、会社員としてエンジニアをしている人が、フリーランスでパラレルワーク(複業)や副業をする方法について詳しく解説しました。

会社員がフリーランスとして活動することには、さまざまなメリットが期待できます。

収入アップやスキルアップはもちろん、独立や起業の準備にも有効でしょう。

隙間時間を有効活用して、あなたらしい働き方を模索していくことができるはずです。

そしてフリーランスとして仕事を得るためには、クラウドソーシングや知り合いの紹介、人材エージェントの利用など多様な選択肢があります。

それぞれメリットもデメリットも異なっているため、自分と相性が良い方法やサービスを使いこなしてください。

確定申告やスケジュール管理もきちんとこなしながら、パラレルワーク(複業)や副業を成功させましょう。

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