フリーランス・複業・パラレルキャリア専門メディア「パラレルワーカーズ」を運営している「こーへい(@kohei_x_jp)」です。
会社員とフリーランスの現役パラレルワーカーの視点で、役立つ情報を分かりやすくご紹介します!
新型コロナウイルスの感染拡大によって、日本では緊急事態宣言による外出自粛が継続しています。おそらく、緊急事態宣言が解除されたとしても、もとの生活様式に戻るとは思えません。
ただ、この外出自粛がフリーランスの事業活動にも影響を及ぼしており、その影響は相当大きいです。
実際に、フリーランス協会がつい最近の2020年5月21日に発表した【コロナ禍でのフリーランス・会社員の意識変容調査】によると、
と回答しています!
そこで今回は、フリーランス協会から発表された意識変容調査の内容をもとに、Withコロナ・Afterコロナの世界でフリーランスや会社員の働き方がどう変わっていくのか考察していきたいと思います。
コロナ禍によるフリーランスへの影響
新型コロナウイルス感染拡大によるフリーランスへの影響について考察していきます。
業務への影響
新型コロナウイルスによって、業務に影響があった人は87.3%と約9割の人が影響を受けています。
そして、影響があった人の要因のうち、
- 実に53.9%の人が取引先の業務自粛により取引停止
されていることは、驚愕の事実です!
全体で見ると、フリーランスの回答者のうち約47%(87.3%×53.9%)の人が取引を停止されている、ということです。
取引が停止されてしまう理由は、業種や職種によって様々ですが、
- 各種イベントの中止
- 取引先の営業自粛
- 取引先の資金繰り難
などが主な要因と思います。
収入への影響
新型コロナウイルスによって、収入が減った人は74.4%とかなり多くの人が影響を受けています。
これは、取引停止からも推測できるとおり、かなり深刻な状況です。
特に対面でのセールスや接客が主体のフリーランスへの影響が大きい、ということは想像のとおりです。
一方で、エンジニアやコンサルティング系のフリーランスは、
- パソコンとインターネット環境があれば仕事ができる
- 従来からテレワークが推進されている
ので、影響が少ないことがデータからも見て取れます。
フリーランスの支援策の申請状況
業務や収入に大きな影響があったフリーランスに対して、政府や自治体から様々な支援策が用意されています。
連日の報道もあって、支援策の存在自体を知らない、という人はほとんどいないようです。
ただ、支援策に不満を持っている人が多いようです。
具体的には、
- 直近の開業者が持続化給付金の対象外になっている
- 申請書の準備に時間や労力がかかる
ということで、制度設計に問題があるようです。
フリーランスや個人事業主の支援策について、まとめた記事もあるので、ぜひチェックしてみてください。
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【アフターコロナ】フリーランスの仕事はどうなる?
今回は、緊急事態宣言によってもたらされた一時的ショックなのか、それとも、このような状況が継続されるのか、という点がポイントです。
基本的に、ほとんどの人が経済活動の再開を望んでいるので、もちろん復活はしていくと思います。
複業・副業ワーカーの増加による影響
ただ、フリーランスにとって懸念されるのは、
世の中の複業・副業の一般化
です。
つまりフリーランスにとっては、競合相手が急増する可能性が高いということ。
実際に、今回の意識変容調査でも、63.5%の人が「兼業・副業・複業の一般化」が進むと回答しています。
そして、会社員の調査でも副業へ関心が66.0%まで高まっていることが分かります。
もう1つ気になることは、会社員からフリーランスへの転向を考えている人が、18.3%から46.4%と2倍以上も上昇している点です。
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日本でフリーランス人口が増加する理由
さらに、コロナ禍によって、フリーランスの増加が加速されるのでは、と想定しています。
具体的には、
- クラウドソーシングやマッチングサイトなどのITサービスの普及
- 個人のスキルや技術を活用した仕事の増加
- 終身雇用の崩壊、企業の複業・副業の解禁の加速
という状況が前々から進んでおり、今回のコロナ禍によって拍車がかかったのではないか、ということです。
実際に、Beforeコロナの世界でも、クラウドソーシング市場は、年平均45%以上の爆発的に成長しており、今後、大手企業での利用も期待されています。
この記事でわかること フリーランスには4種類にタイプが存在 フリーランスとして需要が高い仕事・職種 フリーランスになる前に準備しておきたいことフリーランス・複業・パラレルキャリア専門メディア[…]
テレワークの活用がポイント
コロナ禍の影響で企業のテレワークが急速に推進されていることは、ご存じのとおりです。
当然、フリーランスもテレワークの活用が不可欠です。
実際に、テレワークが活用しているフリーランスは、収入や働く時間への影響が少ないことが調査でも判明しました。
ただ、フリーランスによっては、テレワークがそもそもできない業種もあります。
そのような業種は、業態転換などを余儀なくされるかもしれません。
在宅勤務やリモートワーク・テレワークは、近年、多くの企業で認められ始めています。特に、2020年に世界的に流行している新型コロナウィルスの影響で、これまで社内環境の整備が進まなかった大手企業でも、急速に在宅勤務を推奨する動きが活発化[…]
【アフターコロナ】フリーランスを継続したい?
多くのフリーランスが取引を停止されたり、収入減少という、大きな影響を受けていますが、85.8%の人が継続したいと回答しています。
理由を見ると、
- 働く時間や場所が自由だから 70.4%
- 自分の技能を充分に発揮できるから 64.8%
- 頑張り次第で収入を増やせるから 52.1%
と、フリーランスで働くメリットや魅力を強く感じている人が多いようです。
一方で、フリーランスを継続したくない、できない、と思っている人もいます。
理由を見ると、
- 収入が安定しないから 67.6%
- 社会情勢に影響されやすいから 55.9%
- 社会保障が不十分だから 38.2%
と、まさにフリーランスのデメリットを大きく影響を受けた人が継続したくない、と考えているようです。
【アフターコロナ】フリーランスはどうしたらいい?
最後に、アフターコロナ社会でフリーランスは、どのように活動していくとよいのか、実際のアンケートの回答から考察してみます。
新しいワーキングスタイル
コロナ禍によって、企業の在宅ワークやモバイルワークなどのテレワークが急速に浸透しています。
この流れの中で、元のワーキングスタイルに戻そう、という人は少ないのではないでしょうか。
実際に、フリーランス協会のアンケートでも新しいワーキングスタイルへの機運が高まると回答している人がいます。
会社や組織、場所にとらわれない働き方が進むと思います。残念ながら消滅する企業や店舗なども生まれる中で、元に戻るのではなく新たなワーキングスタイル、自由に生きる価値観を追求する機運が高まると思います。
ただ、新しいワーキングスタイルとは、在宅ワークなどのテレワークのことだけでは無いと思います。
例えば、コロナ禍による新しい生活様式の推奨によって
- 地域経済の活性化
- ソーシャルコミュニティの活性化
など、従来とは別のコミュニティが活性化していくことが想像できます。
あくまでも想像ですが今後、 仕事を受注する場所や環境が大きく変わっていくのではないでしょうか?
クラウドソーシングなどの活用だけでなく、オンラインサロンや地域コミュニティなど、別の形で仕事をしていくことも視野に入れると良いのかもしれません。
感染爆発という新しいリスクが顕在化したよって時間と空間の制約やオンラインコミュニティによる働き方は更に加速するものと考えられる。
テレワークの時間が増加して、住まう地域にいる時間が長くなれば、その分だけ地域へのコミットの可能性はひろがる。しかし、地域とのコネクションはただ時間が長くなるだけでは得られない。
パラレルキャリア
コロナ禍によって、シングルキャリアの人はフリーランス・正社員に関係なく不安を感じた人が多いのではないでしょうか?
働く人でいえばシングルキャリアの人は、キャリアの選択肢としても収入源という意味でも、パラレルキャリアや副業兼業の重要性に気づく人が増えるのでは。
コロナ禍では、特に収入源についてシングルキャリアの危機感を抱いた人が多いのではないと思います。
フリーランスもシングルキャリアでスキルや技術を高めていくだけでなく、パラレルキャリアで自身のキャリアの幅を広げていく機運が高まっていくのではないでしょうか。
そして、在宅ワークによって通勤時間や移動時間など、これまでの無駄な時間が見直されることで、人生の可処分時間が大幅に増加します!
新しいキャリアを模索するには、まさにうってつけのタイミングとも考えられますよね!
いま世の中では「副業解禁」という流れの中で、「副業」ではなく「複業」という新しい働き方に注目が集まっています。「副業」と「複業」、同じ「フクギョウ」という読み方ですが、何が違うのでしょうか?他にも、似ている言葉としてパラ[…]
まとめ
今回は、フリーランス協会から発表された意識変容調査の内容をもとに、Withコロナ・Afterコロナの世界でフリーランスや会社員の働き方がどう変わっていくのか考察しました。
未来のことは、誰にもわかりません。ただ、未来を切り開けるのは自分だけです!
これからも続く自粛モード中に、どれだけ多く行動できるかが、ポイントではないか、と個人的には思っています!
今回の記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
それではまた!!!