複業と副業の違いは?複業・パラレルワークの魅力やメリット・デメリットを徹底解説!

いま世の中では「副業解禁」という流れの中で、「副業」ではなく「複業」という新しい働き方に注目が集まっています。

副業」と「複業」、同じ「フクギョウ」という読み方ですが、何が違うのでしょうか?

他にも、似ている言葉として

  • パラレルワーク
  • パラレルキャリア
  • ダブルワーク

など、私たちの働き方には、様々な表現が存在しています。

そして近年、コロナ禍によって、将来への不安から、「複業」や「副業」を始める人が増加しているようです。

そこで今回は、いま注目されている複業・パラレルワークという新しい働き方や複業と副業の違いについて解説していきます!

会社員とフリーランスの現役パラレルワーカー「こーへい」

フリーランス・複業・パラレルキャリア専門メディア「パラレルワーカーズ」を運営している「こーへい(@kohei_x_jp)」です。

会社員とフリーランスの現役パラレルワーカーの視点で、複業について役立つ情報を分かりやすくご紹介します!

副業とは?

「副業」とは、本業以外に収入源を持つこと、または、その仕事自体を指しています。

辞書や辞典では、以下のとおり定義されています。

本業のかたわらの仕事(出典:goo辞書)
「副業」は、複数の仕事を持つことですが、あくまで「本業>副業」という位置づけです。

副業のイメージ

一般的な「副業」のイメージは、

  • サラリーマンが、帰宅後週末にアルバイト
  • 主婦がお小遣い稼ぎとして在宅で内職

といったイメージをお持ちの方が多いと思います。

しかし、最近は、副業で大成功して本業の収入を大きく上回る人が多くなってきました。

例えば、

  • 不動産投資で年収の数倍の収益を稼ぐサラリーマン
  • ハンドメイドのアクセサリーが人気で注文が殺到の主婦
  • ホームページの制作で月50万円を稼ぐ会社員

といった感じで、IT技術の進歩やSNSによる個人の情報発信力の向上、クラウドソーシングサービスの台頭などが大きく影響しているようです。

このように個人で手軽にビジネスを始めることができるようになったため、いまでは、収入の大小ではなく、本業のかたわらの仕事、というのが「副業」の定義としてぴったり、ということがわかります。

副業について詳しく書いた記事もあるので、合わせてご覧ください!

複業・パラレルワークとは?

複業とは、言葉のとおり「複数の仕事を持つことを意味しています。

複数の仕事を並行して持つことから「パラレルワーク」と呼ばれることが多いようです。

ちなみに、辞書や辞典では、複業のこと以下のとおり定義されています。

複業はどちらが本業か区別出来ないようなもの(出典:日本俗語辞典)
つまり、複業は、「副業」とは違い、本業とは区別出来ない「本業と同じレベルの仕事」や「収入源」を実現できる、複数の仕事を持っている、ということです。

複業・パラレルワークのイメージ

複業やパラレルワークのイメージは、

  • 会社員のマーケターとして週3日働き、週2日をフリーのWebコンサルタントとして活動
  • 会社員の総務として週4日働き、週1日をNPO法人の運営サポートを行っている

といった感じです。

ただ、日本では、このような週3日勤務といった柔軟な働き方を実現できている会社は、まだまだ少ないです。

ということで、現状では、朝や夕方の時間や週末の時間を使って、パラレルワークを実現している人が多い思います。

個人的には、週休3日パラレルワーク前提の働き方が、当たり前の会社が増えてくることを期待したいです。

複業について、詳しくまとめた記事を書いたので、ぜひチェックしてみてください!
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複業とは

複業と副業の違いとは?

「複業」と「副業」の言葉の定義や具体的なイメージについて、解説してきましたが、あらためて比較して、両者の違いについて理解しておきましょう。

複業と副業の違い

複業とは、複数の仕事を持つことで、どれが本業か区別が出来ないもの
副業とは、本業とは別のサブ仕事や収入源のこと

副業は、本業以外で収入を得ることが主目的なので、雇用形態はアルバイトや在宅ビジネス、内職など隙間時間に行うもので、あくまでも本業の収入を補うものです。

複業は、本業とは区別が出来ない仕事ということで、主に業務委託契約で働くフリーランス正社員で複数の会社で働く形態が多いです。

パラレルキャリア・ダブルワークとは?

副業や複業と似ている言葉、パラレルキャリアとダブルワークについて、定義を説明しておきます。

パラレルキャリアとは?

複業やパラレルワークと似た概念で「パラレルキャリア」という言葉があります。

パラレルキャリアとは、ピーター・ドラッカーの著書の中で提唱された、これからの社会での生き方のことです。

パラレルキャリア(英語:parallel career)とは、ピーター・ドラッカーが著書『明日を支配するもの』等にて提唱しているこれからの社会での生き方のひとつ。現在の仕事以外の仕事を持つことや、非営利活動に参加することを指す。(出典:Wikipedia

これからの人生100年時代、私たちは組織のみに頼るのではなく、組織とは別に第2の人生を始める必要性が高まっています

そんな中、生まれた「パラレルキャリア」という働き方は、不確実性の高い現代にぴったりの考え方ではないでしょうか。

パラレルキャリアは、複数の仕事を持っている状態というより、新しい生き方や働き方、キャリア形成のための1つの手段として認識するとしっくりくると思います。

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ダブルワークとは?

ダブルワークとは、2つの仕事を掛け持ちすることです。

「副業」や「複業」と似ている言葉ですが、意味合いとしては「アルバイト」を2つ以上掛け持ちすることを指すことが多いと思います。

このように、2つ以上の仕事を行うことに対して、働き方や雇用形態によって様々な言葉があることをご理解いただけたのではないでしょうか。

複業・パラレルワークを始める3つメリット

この記事をご覧の方の中には、

  • 自分の周りで複業や副業を始める人が増えている
  • 将来への不安や収入アップへの期待を持っている

など、少なからず「複業」や「副業」に興味を持っている人が多いのではないでしょうか。

一方で、複業や副業を始めたものの、継続できない人が非常に多いという現実があります。

継続するためには、「複業・パラレルワーク」を始める前にメリットを理解した上で、しっかりと目的を定めることが重要です。

それでは、「複業」や「副業」を始める3つのメリットをご紹介したいと思います。

  • 複数の収入源で収入アップが実現できる
  • スキルアップや知見を大きく広げられる
  • 幅広い人脈を持つことができる

複数の収入源で収入アップが実現できる

複業のメリットは、複数の収入源を持つことで、収入アップを実現できることです。

昨今、大企業の経営破綻も珍しいことではありません。つまり1つの企業にのみ所属していることは、もはやリスクです。

本業の収入が減少したとしても、複業によって、収入やキャリアの両面でリスクの分散が図れます!

そして収入アップは、リスクの分散だけでなく、心に大きな余裕が生まれることもメリットです。

スキルアップや知見を大きく広げられる

複業の仕事内容は、特に決まったものがあるわけではありませんが、大きく以下の3つに分類できます。

  • 本業と同じ業界で知見を活かして働く
  • 本業のスキルや経験を活かして働く
  • 本業とは全く別の業界・スキルで働く

どのような形であれ、複業や副業を始めることで新しい出会いや新しい経験に巡り合うチャンスが訪れます

そして、間違いなくスキルアップや知見を大きく広げられます!

生産性向上とマルチタスク

複業は、2つ以上の仕事を両立しなければいけないので、隙間時間や空き時間をいかに効率よく活用できるかがポイントです。

そのため、生産性の向上マルチタスクといった業務効率の向上が必要不可欠となってきます。

結果として、本業の生産性も向上することで、本業の評価や年収も上がることも期待できます

このように複業は、収入アップだけでなく、これまで経験できなかった業務やスキルアップにつながることが大きな魅力です。

幅広い人脈を持つことができる

複業を始めると、本業では関わることがない人たちと出会うチャンスがあります。

これまで会ったことがなかったベンチャーキャピタルの人やまったく畑違いの社長と会うことで、会社員では経験できない刺激を受けることができます。

もちろん刺激だけでなく、新しいビジネスチャンスや仕事のチャンスにつながることも多いのです。

複業・パラレルワークにデメリットはあるの?

メリットの多い複業ですが、もちろんデメリットもあります。

ただ、始める前にデメリットを把握しておくことで、防げることが多いので安心してください!

では、複業のデメリットを説明します。

自己管理能力が求められる

本業と複業の2つ以上の仕事を持つということは、それぞれの仕事のバランスを取ることが重要となります。

もちろん本業を疎かにすることはできないので、複業にどの程度の労力をかけるのか、自分で調整する能力が不可欠です。

そして、家族のサポートや理解も重要なポイント。

始める前にしっかり話し合うだけでなく、始めた後も家族に共有することで理解を得ることが大切です。

複業を認めている会社が少ない

残念ながら複業や副業を容認している会社はまだまだ少ないという現実があります。

禁止されているのにバレた場合、就業規則違反となり最悪の場合、懲戒解雇ということもあり得ます。

まずは、就業規則の確認してください。

また、就業規則で禁止されていなくても、認めていないという会社もあるので、総務部や人事部に確認してみましょう。

複業を始めた後で、バレて大きな問題なることだけは避けてください!

ちなみに、複業がバレる理由とリスクについてまとめた記事があるので、始める前にチェックしてみてください。

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本業との両立ができず中途半端になる

複業に専念するあまり本業が疎かになったり、本業の仕事が忙しすぎて、複業の締め切りに間に合わせるために徹夜を余儀なくされることなど、両立ができずに中途半端になることも十分あり得ます。

中途半端な仕事をすると本業でも複業でも信頼をなくしてしまいます。

自身のスキルや時間管理能力、業務の繁忙など見極めながら、少しずつ複業にあてる時間を調整していくとよいでしょう。

複業ワーカーが増えている理由とは?

では、複業がこんなにも注目されているのでしょうか。

その背景には社会環境の変化が考えられます。

日本社会の環境変化

日本ではこの先、人口減少による労働力不足が確実に起こります

さらに、様々な環境の変化によって、知らず知らずのうちに私たちのライフスタイルを変化させているのです。

以下は、日本の社会で複業を始める人が増える要因の一例です。

  • 人口減少による労働力不足
  • 製品ライフサイクルの短期化
  • 技術革新による産業構造・就業構造の変化
  • 大企業の経営破綻や企業寿命の短命化
  • 副業解禁による起業率の向上と新規雇用の創出

このような社会環境の変化の中で、政府は労働生産性の維持を目的として「副業・兼業を認める」モデル就業規則の策定という流れを推し進めているのです。

人口減少は、間違いなく国際競争力を低下させます。

人材の確保が難しくなので、複業人材を活用していく、という流れは、ますます加速していくと思います。

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企業の副業解禁は進んでいる?

これまで、副業を禁止している会社が多かったのですが、厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を作成したことを皮切りに、副業を解禁する会社が増え始めました。

とはいえ、副業を容認している企業は、まだまだ少数派という事実もあります。

複業を容認している企業

企業と社員の関係性の変化

いまや大企業でも、社員一人を定年まで雇用し続けることは困難となっています

このような背景から、いま複業や副業をはじめる人が急増しているのです

さらに将来、現在の企業で活躍の場が無くなったとしても、社外では、まだまだ活躍の機会があります。

1つの企業にとどまらず、常に新しい活躍の場やチャンスを見つけることが大切です。

複業や副業を始めるにあたって「おすすめのサービス」を調査したので、ぜひ見てみてください!

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サラリーマンが複業を始めるには?

複業を禁止している会社は、まだまだ多いという現実があります。

しかし、これから複業が当たり前の社会になることは、間違いありません。

では、サラリーマンは複業を始めるには、どうしたらよいのでしょうか?

まったく畑違いの仕事を始めて幅を広げることもできますが、おすすめは本業に近い領域の仕事です。

本業に近い仕事から始めて、着実にスキルアップを図っていくことで大きなチャンスをつかめると思います!

複業やパラレルワークにおすすめの仕事や事例を紹介した記事をチェックしてみてください!

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会社員はフリーランスを目指そう!

これからの時代、会社員であってもフリーランスのような働き方や意識が求められるようになります。

特に、コロナ禍によって急速に浸透したテレワークやリモートワークが当たり前になると、メンバーシップ型の仕事のスタイルからジョブ型へと大きく転換していきます。

つまり、何となく仕事をやっていた人は淘汰され、成果が出せる人材が重宝され生き残っていく、ということです!

成果にコミットしていく、まさにフリーランスのような働き方ではないでしょうか。

時代の変化を言い訳にせず、働き方のスタイルを変化させていくことが大切です。

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複業に向いている人は?

複業に向いている人とは、どのような人でしょうか?気になっている人も多いと思います。

必ずしもすべてのスキルや環境を整える必要はありませんが、ぜひ以下を参考にしてみてください。

専門スキル・特化型のスキルを持っている

基本的には会社員は、ある程度何でもできるジェネラリストであることを求められる傾向にあります。

しかし、複業やパラレルワークでは、専門性が高く、特殊なスキルを持っている人材が求められる傾向にあります。

リモートワークが苦にならない

複業・パラレルワークにおいて、リモートワークは必須です!

リモートワークは、環境を整えるだけでなく、クライアントのコミュニケーション方法や頻度などを考えて仕事を進めなければいけません。

デスクやパソコンがなくても、スマホ1台でもコミュニケーションを取って仕事を円滑に回すことができなければならない場面も多いので、そのような環境が苦にならないことも必要です。

マルチタスクが苦にならない

複業は、その名のとおり複数の仕事・プロジェクトを同時に進めることが求められます。

クライアントからは、あなたの状況など関係なしに質問攻めにあうこともよくあることです。

マルチタスクにおいて重要なことは、常に頭の整理をしておき状況を完全に把握しておくことです。

仕事を同時に進めることと勘違いされがちですが、求められるのは状況を適切に把握する能力と判断能力です。

コミュニケーション能力が高い

複業を始めると、人に会うこと多くなります。

これまでは、上司の指示どおり仕事していた環境から、自らスキルをアピールしたり、仕事を受注するための能力が必要です。

特に外部の人間を雇う企業側からするとスキルだけでなく、高いコミュニケーション能力によって、チーム全体の安心感が増すことができます。

コミュニケーション能力は、仕事を円滑に進めるために重要な能力なので、もともとコミュニケーションスキル高い人は、複業に向いていると思います。

自主性・積極的な行動力

複業においては、間違いなく一番必要なスキルが自主性と行動力です。

与えられた仕事しかできない人材は、間違いなく複業で成功できません!

企業は、専門的なスキルを持った人材が積極的に自社の課題を解決していくことを望んでいます。

複業やパラレルワークについて、もっと知りたい方は、複業のことを解説した書籍を読むことから始めてみるのもいいですよ!

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まとめ:複業と副業の違い

今回は、複業と副業の違いと複業・パラレルワークのメリット・デメリットを解説してきました。

これから時代、複業・パラレルワーカーは当たり前の社会になっていきます。

実際にパラレルワーカー向けのサービスも多くなってきました。

現在、会社員の方は、すでに生活の基盤があるため、複業で新しいチャレンジや自分の夢を実現する、という新しい働き方を実現しやすいと思います。

人生を楽しむ、新しい生き方を模索する、そんな生き方の変革がいま起こっているのかもしれません。

今回の記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

フリーランスと会社員の現役パラレルワーカー「こーへい」
こーへい
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
それではまた!!!