請求書っていつ出せばいいの?意外と迷う請求書の出し方を解説

個人で事業をおこなう場合、請求書の作成は欠かせません。

フリーランスや複業・副業で働く人は、ほとんどの場合、請求書を提出することになるでしょう。

しかし、意外と迷うのが「いつ請求書を送れば良いのか」ということです。

特に初めて請求書を出す人は困るでしょう。

クライアントが指示をしてくれれば良いのですが、必ずしも提出期日を教えてもらえるばかりではありません。

正しいタイミングを知っておかないと、支払いが遅くなってしまったり、きちんと処理してもらえなかったりするリスクがあります。

今回の記事では、請求書の提出タイミングについて詳しく解説します。

いつ請求書を出すべきか迷っている人や、出し方がわからず困っている人は、是非チェックしておいてください。

こーへい
請求書がはじめての場合はわからないことだらけですよね。請求書の出し方や気になるポイントをわかりやすく解説していきます。
当記事の内容はこちら
  • 請求書とは、受注者が代金の支払いを求めるために発行する書類
  • 法律上、請求書の提出は義務ではないが、代金の回収や権利の主張のために提出した方が良い
  • 請求書は納品後に提出する。発行日は発注側の締日に合わせると良い

 

請求書とは?

「請求書」とは、受注者が納品した商品やサービスの代金を支払うことを、クライアント(発注者)に求めるための書類です。

請求書の必要性は?

請求書とは、法律上で提出が義務づけられている書類というわけではありません。

しかし、必ず受注者が作成して提出するべき書類です。

その理由は、主に以下のようになっています。

代金を回収するため

発注者からきちんと代金を支払ってもらうために、請求書が必要です。

中には事前入金をおこなっている発注者もいますが、ほとんどの業者は納品後に代金を支払います。

一般的な買い物事情でも、商品をレジに持っていって、初めて料金を支払うのと同じですね。

商品やサービスの代価を回収するために、何にいくらかかったかを証明し、請求するための書類(=請求書)が必要なのです。

請求した証拠を残すため

仕事をしていると、悪質な発注者に出くわしてしまうこともあるでしょう。

法律上で処置をおこなってもらおうとしたとき、あなたが請求をおこなった事実がないと、料金を支払ってもらう権利が剥奪されてしまうことがあるのです。

請求書を提出しておけば、後々回収の権利を主張することができるのです。

請求書に記載する項目は?

請求書は、法律上の厳密なフォーマットはありません。

ただし、受注者と発注者の双方にわかりやすく、スムーズに支払いがおこなえるような内容にするべきでしょう。

納品物と料金がすぐわかり、振込先や対象(会社・個人の名前など)が詳しく記載されている請求書が理想です。

以下は、請求書に記載しておきたい基本的な項目です。

 請求書に記載しておきたい基本的な項目

  • 発注者の会社名、屋号など
  • 取引年月日
  • 受注者の会社名、屋号、氏名、住所、電話番号、メールアドレスなど
  • 振込先の銀行名や口座番号など
  • 税込の取引金額
  • 受注者の捺印

請求書を提出するタイミングは?

請求書は、受注者がクライアント(発注者)に対して発行するものです。

実際はいつ提出すれば良いのでしょうか?

請求までの流れ

 請求までの流れ

  1. 依頼の相談
  2. 受注者が見積書を提出する
  3. 正式に契約を結ぶ
  4. 受注者が商品やサービスを納品・納品書を提出する
  5. 受注者が請求書を提出する
  6. 発注者が料金を支払う
  7. 受注者が領収書を提出する

案件によって条件は異なりますが、上記のような流れが一般的です。

請求書を提出するのは、商品やサービスの納品後ということなります。

受注者が請求書を提出することで、確定した金額を発注者が支払うことになります。

請求書の発行日

請求書の発行日は、請求書を作成した日ではなく、発注者側の締日にするのが一般的です。

会計を計上する月が変わるため、あらかじめ締日を確認した上で、期日に合わせた請求書を発行しましょう。

契約のタイミングで、「〇日締めの〇日払いです」という旨を通達していたり、契約書に文言として記載しているところが多くなっているので、迷ったときは契約書を確認するのも良いでしょう。

もちろん、発注側の担当者に直接確認しても問題ありません。

多くの企業の場合、締日は「五十日(ごとおび)」です。5日・10日・15日・20日・25日のことですね。あるいは、その月の末日でしょう。

契約方式による違い

案件によって、納品や支払いに関する契約方式が異なることもあります。

「掛け売り方式」と呼ばれる、毎月一定の取引がある契約の場合、請求書は月々同じタイミングで提出すると良いでしょう。

「都度方式」と呼ばれる、スポット方式の案件の場合は、請求書は納品後速やかに提出するべきでしょう。締日や支払日は上記のように固定されていますが、請求書の提出を期日まで待つ必要はありません。その方が、提出忘れや遅延を防ぐこともできます。

請求書を提出する方法は?

請求書をいつ提出するのか確認したら、次は提出の方法についても確認しておきましょう。

郵送

請求書の提出は、郵送が基本です。

メールやファックスでデータを先に送ったとしても、後々原本を提出するケースは少なくありません。

請求書をA4サイズでプリントし、三つ折りにして封筒に入れるのが一般的です。

記載面を内側にして折り込み、開封したときに表題部分が見えるように入れると良いでしょう。

封筒には赤文字で「請求書在中」と書いておくのがおすすめです。

ただし、請求書の提出でメール便は厳禁です。

これは、メール便を使用した信書の提出は違法行為となっているからです。

普通郵便やレターパックなどを使用するようにしてください。

メールやファックス

メールやファックスで請求書を提出しても問題はありません。

発注者の手続き上、郵送では処理が間に合わないため、スピードが速いメールやファックスのデータ送信を求められることは多いです。

前述したように、後々原本を郵送で提出するよう求められることは多いです。ただし、請求書の原本提出は義務ではありません。

国税庁のホームページには、以下のように記載されています。

「インターネットを通じて取引を行った場合には、請求書等に記載されるべき法定事項が通信回線を介してコンピュータ間で電子データとして交換されるため、請求書等そのものが作成・交付されないこととなり、当該電子データ以外の保存が行えない状況となりますが、これは、請求書等の交付を受けなかったことにつきやむを得ない理由がある場合に該当するものと考えられます(基通11-6-3(5))。

したがって、帳簿に記載すべき事項に加えて、インターネットを通じた取引による課税仕入れであること及び課税仕入れの相手方の住所又は所在地を記載して保存する場合には、仕入税額控除の適用を受けることができます。」

(引用:国税庁:インターネットを通じて取引を行った場合の仕入税額控除の適用について

請求書の提出に関するQ&A

基本的に請求書の出し方やタイミングについてを紹介しましたが、状況によって不明点も発生するでしょう。

請求書の出し方について、よくある質問をQ&A方式でまとめました。

Q発注者への敬称はどうするべき?

A.企業・部署であれば「御中」、個人であれば「様」が適切です。

「〇〇会社御中 〇〇様」といった、敬称が二重になる書き方はルール違反なので気を付けてください。

Q請求番号は必要?

A.義務ではありませんが、通し番号としてふっておくと、後々整理しやすくておすすめです。

取引先コードと、請求書の発行コードで組み合わせると便利でしょう。

Q捺印は絶対に必要?

A.法律上の義務ではありませんが、捺印した方がトラブルが少なくて済むでしょう。

請求書の偽装を避けることができますし、取引相手としての信頼度も上がりやすいです。

紙を送るのであれば直接捺印し、メール提出でも捺印データを用意しておけるのがおすすめです。

また、捺印を義務化している企業の方が、書類関連の管理を徹底している傾向があるため、発注者を見極める基準にもできるでしょう。

Q振込手数料の記載はどうすれば良い?

A.受注者が振込手数料を負担する場合は、手数料分を差し引いた請求書を提出してください。

請求書に項目を作り、納品物の小計から、手数料分を差し引いて合計金額にしましょう。

発注側が振込手数料を負担する場合は、この手続きは不要です。

備考欄や特記事項欄に、「振込手数料はご負担お願い致します」と記載しておくと分かりやすいです。

受注者と発注者のどちらが振込手数料を負担するかは、契約前にきとんと取り決めておきましょう。

もしも手数料不要の口座を持っている場合は、振込先の変更などもおすすめです。

Q入金額の不一致があったらどうしたらいい?

A.まずは請求額に間違いがないか確認しましょう。

納品内容と契約金額を確認して、入金額と請求書のどちらが間違っているのかを確認します。

数百円の誤差の場合、もしかすると前述した振込手数料の負担が異なっており、その分差し引かれている可能性があります。契約内容を確認しましょう。

それでも金額の不一致がある場合は、納品内容と請求内容、入金額をそろえて担当者に問い合わせをしてください。

確認が遅くなると、その分対処の手間や負担も増えてしまうため、入金されたら金額の不一致がないか早急に確認し、連絡も早めにおこないましょう。

まとめ

今回の記事では、請求書の出し方やタイミングについて解説しました。

請求書は、納品物の代金をきちんと回収するために欠かせない書類です。

請求したという事実を残し、万が一の場合に請求権を獲得する役割も担っています。

そのため、適切な内容の請求書を、期日までにきちんと提出する必要があります。

発注者ごとに締日が異なっていたり、案件ごとにルールが違っていたりすることもあるので、「いつ提出すれば良いのか」「振込手数料はどちらかが負担するのか」など、わからないことがあれば早い段階で担当者に確認するようにしましょう。

こーへい
取引先によって独自のルールもあるので、トラブルを避けるためにも自己判断せずに、先方に確認しながら進めよう。